ストリートバスケは激しいファウルが当たり前!? |  

ストリートバスケは激しいファウルが当たり前!?


今年12年目を迎えた代々木公園のストリートバスケットボールALLDAYでのルール運用方針について書きます。

僕は創設時から12年間この大会に携わっていて、競技面を統括しています。僕の役割は、選手が最大限力を発揮でき、怪我をせずに、公平に試合をできる環境をつくることです。ALLDAYを通じてスキルアップしてさらに上のレベルで通用する選手になってほしいと思っています。そのためには、どのようなルールをつくるか、そしてそれをどう運用するか、ということが大事です。

選手というのはレフリーの笛にアジャストしてプレイしていくものなので、どう笛を吹くかによってその選手のプレイに影響があります。

毎回ファイナルトーナメントでは試合前にコーチ・キャプテンを集めて笛の吹き方について説明していますが、特に何に注意して吹くかとその理由を説明したいと思います。


1 ガードに対するハッキングファウルとハンドチェック

ALLDAYでよく見られるのが、ガードに対してのハッキングです。ハッキングはもっと厳しく吹いていくべきと思っています。

オフェンスがきちんとボールをプロテクトしている状態でスティールを狙ってボールに手を伸ばしたりハンドチェックでオフェンスを動きづらくするのは、正しいディフェンスではありません。手ではなく足を動かすのが正しいディフェンスです。笛を吹かないでハッキングを見過ごしているとその選手はそれで良いんだと思ってずっとその癖がついてしまいます。なのでレフリーは笛を吹いて教えてあげないといけません。ALLDAYでは審判団には「選手の育成だと思って吹いてほしい」と伝えています。

ALLDAYでは予選(12分)ではファウル3回で退場、本戦では(20分前後半)ではファウル4回で退場ですから、ファウルはチームにとって損です。なので笛を吹けば自然とアジャストしていきます。

また、スティールはNBAでもどんな選手でもせいぜい平均2本ちょっとです。レベルの違いもありますが、手でリーチするのと正しくディフェンスするのとどちらが確率が良いかわかると思います。ただしオフェンスはボールをプロテクトしないといけません。無防備にボールを持っていればスティールされてしまうのは当然ですよね。

ただ、ファーストブレイク時にハッキングされたにも関わらず、オフェンスがびくともせず、プレイを続行できた場合に限っては止めるべきではないと考えています。オフェンスは速攻のチャンスを潰され、ファウルした方が得をしてしまうからです。これが逆のケースが最悪です。要はファウルされてターンオーバーになったときにノーコールで、ファウルされても問題なくアドバンテージを持っていたときにコールされるパターンです。

また、ALLDAYでは試合終盤をのぞいてランニングクロックです。なので、確かにあまり試合が止まりすぎると一方のチームに有利になる可能性もあります。何を吹いて何を吹かないか、の判断がとても重要です。

グッドディフェンスの例がたくさん出ているビデオがありました。


2 シリンダープレイ

これもALLDAYでよく見られるプレイで、ディフェンスがボールを運ぶガードに対してシリンダーを侵す行為です。シリンダーとは、相手に侵されないと保証されている垂直状のスペースです。ALLDAYでは、ボールを運んでいるガードがサイドラインを割ってバイオレーションになるケースが見られます。一見ハッキングもしていないし押してもいないように見えますが、シリンダーを侵しているケースがあります。シリンダーを侵されたオフェンスはそのシリンダーに体を戻そうとしたときにどうしてもディフェンスとぶつかってしまいます。そこでオフェンスファウルがコールされてしまうとディフェンスのやり得になってしまいますので、ファウルをコールする必要があります。

↓エルボーを食らったDUKEの選手のファウルとなりました。これはオフェンスのシリンダー内に侵入しているからです。

また、ドライブインしている相手に対して、飛び込んでヘルドボールを狙うプレイはシリンダーを侵す行為です。ボールに向かって突進するのはファウルになる確率が非常に高く非効率的です。


3 フロッピング

笛を吹いてもらうために演技をする行為(=フロッピング)はテクニカル・ファウルを吹かれます。審判を利用する行為に慣れてしまうとうまくなりません。本当のストリートでは審判はいないのでもちろん通用しません。

動画を見てもらうのが早いですね。


 

ストリートバスケって?

たまに、ストリートバスケだからと激しいファウルでも笛が鳴らないのが当たり前、と考えるひとがいますが、自分としてのストリートバスケとは違います。上に上げた3つの行為は本当のストリートでは選手からも観客からもリスペクトされない行為です。オフェンスのシリンダーに入る、過度なリーチング、過度なハンドチェックは肘打ちを食らっても仕方がないのがストリートです。ストリートだけではないですね。自分がアメリカで元NBA選手からパーソナルコーチを受けていたときには、リーチしてくる相手には肘を食らわせろ、と真面目に言われました。

ALLDAYの第一回大会で、僕は審判にストリートだからと変えなくていいので普通に吹いてくれ、と言いました。相手の頭にボールをぶつけた選手にはテクニカル・ファウルを取りました。大会後に「これはストリートじゃないのか?」とクレームもありましたが、この第一回目からALLDAYはブレずにストリートをやっていると自信をもっています。試合ではない本当のストリート(公園などのピックアップゲーム)では、審判もいなければ、喧嘩をとめてくれるひともいません。危険なファウルをしたり、相手にボールをぶつけたりすれば、殴られるかもしれません。過剰に激しいディフェンスを繰り返せば、肘打ちを食らうかもしれません。ALLDAYではそういうことを防ぐために審判にはきちんと笛を吹いてほしいです。とはいえ、最初からよく吹けていたかというとそうではなく、何年もかけて少しづつ良くなってきました。この12年間の歴代の審判の方々やアドバイスをくれた選手たちには感謝しかありません。


5/27 ALLDAY FINAL TOURNAMENT

明日のALLDAYではたくさんのグッドゲームを期待しています。 代々木公園で12〜17時、観戦無料ですのでぜひ観に来てください!

ALLDAY

ストリートバスケは激しいファウルが当たり前!?」への2件のフィードバック

  • 東京都のJBA3×3審判部を担当しています。
    3×3は将来、オリンピック種目になる可能性が高いです。
    その中で日本国内では多くの3×3大会が開催されています。
    主催者が違えとも、我々共通の思いは、日本の3×3チームやプレイヤーが世界(オリンピック&ワールドツアー)で活躍することが共通の思いであるはずです。
    しかしながら日本国内で開催される大会は、大会によって競技規則や判定基準が異なるのが現状です。
    これでは効率的な国際競技力向上は望めません。
    2020年が間近です。
    垣根を越えて、世界で戦えるJAPAN3x3Player&teamをつくりましょう。
    審判でもできることはあります。
    タッグを組んで取り組みたいです。
    ご連絡お願い致します。

    • コメントありがとうございます!審判の方からそう言って頂き嬉しいです。連絡します。

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